施工管理者(今川さん)インタビュー

地図に残り、社会を支える。経験者が語る「施工管理」のリアルな魅力とは?

建設プロジェクトの最前線で指揮を執る「施工管理」。

その仕事内容は多岐にわたり、責任も大きいですが、他では味わえない大きな魅力とやりがいに満ちています。

今回は、長年施工管理技士として活躍されている今川さんに、この仕事の奥深い魅力について、インタビュアーの佐藤 ゆかりがお話を伺いました。

‐‐‐ 今川さん、本日はお忙しい中ありがとうございます!建設現場をまとめる「施工管理」というお仕事について、詳しくお話を伺えるのを楽しみにしていました。

今川さん: こんにちは。施工管理の仕事に関心を持っていただき嬉しいです。私たちは、現場の安全を守り、計画通りに、そして質の高い建物や構造物をお客様にお届けする役割を担っています。まさに、建設プロジェクトの成功を左右する重要なポジションです。

‐‐‐ まさに建設現場の司令塔ですね!今川さんが考える、施工管理の一番の魅力はどんなところにありますか?

魅力①:ゼロから形へ「ものづくりの達成感」

今川さん: やはり、「ものづくりの達成感」が一番大きいですね。

最初は何もなかった土地に基礎ができ、骨組みが組まれ、壁ができて…と、図面でしかなかったものが日に日に形になっていく。その壮大なプロセスを間近で見られるのは、この仕事ならではの醍醐味です。

そして、ついに建物が完成した時の感動は、何度経験しても格別ですよ。

‐‐‐ ゼロから完成までを見届けられるのは、本当に感動的ですね!

今川さん: ええ。自分が関わった建物がその後何十年も地図に残り、街の一部として人々の暮らしに溶け込んでいく。これは大きな喜びです。特にマンションの内覧会などで、お客様が嬉しそうに新しい生活を思い描いている姿を見ると、これまでの苦労も吹き飛び、「この仕事をしていてよかった」と心から実感できますね。

魅力②:暮らしを支える「社会貢献」

‐‐‐ 自分の仕事が形として残り、人の喜びにも繋がる。社会の役に立っているという実感も大きそうです。

今川さん: まさにその通りで、「社会貢献」を実感できる場面は非常に多いです。

私たちが携わるのは、道路、橋、ライフライン(電気・ガス・水道)、学校、病院など、社会に不可欠なインフラばかり。

普段は当たり前のように存在していますが、それらを安全に作り、維持することで人々の生活を支えているという自負があります。特に災害からの復興工事などでは、その意義をより強く感じますね。

魅力③:多様なプロと協働する「チームワーク」

‐‐‐ 一つの建物を作るには、本当に多くの人が関わりますよね。

今川さん: おっしゃる通り、「チームワーク」が不可欠です。

設計者、専門技術を持つ協力会社の職人さんたち、そしてお客様である施主様など、様々な立場の方と密にコミュニケーションを取り、協力しながら一つの目標に向かいます。

現場では経験豊富な職人さんから教わることも多いですし、時には冗談を交えながら信頼関係を築くことも大切です。大変なこともありますが、チーム全員で困難を乗り越え、プロジェクトを完成させた時の喜びは何物にも代えがたい。「次もぜひ今川さんと一緒に仕事がしたい」と言っていただけた時は、本当に嬉しい瞬間です。

‐‐‐ 人との繋がりも、仕事の大きな推進力になっているんですね。困った時のサポート体制もあるのでしょうか?

今川さん: はい、すぐに相談できる上司や先輩がいたり、会社によっては担当者が定期的に現場の状況を確認しに来てくれたりと、サポート体制が整っている会社も多いですよ。一人で抱え込む必要はありません。

魅力④:常に新しい挑戦「自己成長」

‐‐‐ 様々な現場や人と関わる中で、ご自身の成長を感じる機会も多そうです。

今川さん: はい、「自己成長」を実感できる機会は非常に多いです。建設現場は、場所、規模、建物の種類、関わる人、すべてが毎回異なります。一つとして同じ現場はありませんから、常に新しい知識や技術、そして臨機応変な対応力が求められます。

‐‐‐ まさに、日々が学びの連続ですね。

今川さん: その通りです。初めて病院建設を担当した際は、特殊なデザインや複雑な医療用配管の納まりに苦労しましたが、どうすれば安全かつ確実に施工できるか考え抜き、無事に完成させられた時は大きな自信になりました。

幅広い知識が求められる大変さはありますが、昨日できなかったことが今日できるようになる、そんな成長を日々感じられるのは、この仕事の面白さですね。資格取得などを通して、専門性を高めていけるのも魅力です。

魅力⑤:変化と工夫に富む「多様性と裁量」

‐‐‐ 常に新しい挑戦があるのは、飽きることがなく、仕事の面白さにも繋がりそうですね。

今川さん: そうですね。毎回違うプロジェクトに関わる「多様性」はこの仕事の大きな魅力です。常に新鮮な気持ちで仕事に取り組めます。

それに、一日中デスクワークというわけではなく、現場での確認や指示、打ち合わせなど、動きのある業務が多いのも特徴です。

‐‐‐ 変化があって、アクティブに働きたい人にも向いていそうですね。

今川さん: 加えて、決められたことをこなすだけでなく、「自分で考えて工夫する」余地が大きいのも面白い点です。もちろん安全や品質のルールは絶対ですが、その範囲内で「どうすればもっと効率的に進められるか」「この課題をどう解決するか」を自分の頭で考え、計画し、実行していく。

自分のアイデアや工夫がプロジェクトの成功に繋がった時の喜びは格別ですよ。

‐‐‐ なるほど…施工管理の仕事は、大変なイメージもありましたが、達成感、社会貢献、チームワーク、自己成長、そして変化に富んだ面白さなど、それを上回る多くの魅力があるのですね!

今川さん: ええ、簡単な仕事ではありませんが、苦労があるからこそ、完成した時の喜びや、やりがいはひとしおです。

ものづくりが好きで、チームで何かを成し遂げたい、社会の役に立ちたい、そして自分自身も成長したい。そんな想いを持つ方には、ぜひ挑戦してみてほしい仕事ですね。

‐‐‐ 今川さん、本日は施工管理という仕事の奥深さと魅力を具体的に教えていただき、本当にありがとうございました!

今川さん: こちらこそ、ありがとうございました。